指先はふっくらと盛り上がった丘の上を、ゆっくりと登っていた。
その頂きには、一つのつぼみが、自分の存在を主張するように瑞々しく佇んでいる。
「触って欲しい?」
「恥ずかしい・・・」質問には答えてくれなかったが、小さな乳輪に指先が近づくと、そのつぼみは自ら「さわって~!!」と言っているかのように、ヒクヒク揺れ動くのを感じた。
そんな主張を裏切るように、意地悪な指先はもう一方の丘を目指していく。
八の字を描きながら交互にふたつの突起を焦らしていくと、気のせいか二つのつぼみは先程よりもぷっくりと膨らみ、水をあげた花のように起立しているように見えた。
乳首の先端を、人差し指の腹で軽く撫でてみると、一瞬遅れてビクッと身体が反応する。
たまらず蕾を口唇に含み、舌でゆっくりと転がした。
「あっ・・・」上半身をくねらせながら、うめくように切なげな喘ぎ声を発している。
彼女の乳房の先端と僕の舌は、まるでダンスを踊るように、ねっとりとそして激しく絡みあい、束の間の快楽の渦に遊んでいた。
左右の乳首をなるべく公平に可愛いがり、乳房の下側やみぞおち、おヘソにかけて、全身を口で味わっていく。
その先には、うっすらと陰毛をたくわえた花園が待っていた。
ぷっくりと膨らみ、開きかけた花弁から溢れだした愛蜜が、ダウンライトの光を集めて艶めかしく輝いている。
それは会陰をつたってお尻の穴まで濡らしていた。
「いっぱい濡れているよ、わかる?」
紅潮した顔を、手のひらで覆い隠した。
鼻先を花弁に近づけると、まるで南国に咲く花の濃厚な花粉のようにエキゾチックで芳醇な香りが漂っていた。
「すっごくエッチな匂いがする」
「ダメェ・・・嗅がないで・・・」両足の間に顔をうずめ、中央に咲く花を焦らすように、太ももの内側を丁寧に舌で愛撫していく。
感度が高まっているせいか、舌先が女陰部に近づいていき陰唇に触れそうになると、ピクピクと腰が勝手に動いてしまうようだ。
ドテからは更に愛液が溢れだし、今にもシーツへと零れ落ちようとしている。
大きく広げた舌を、割れ目にあてがいゆっくりと蜜をすくい取るように舐め上げた。
「ひやぁぁっ・・・・」ほんのりと塩っぱい、濃厚な蜜の味がした。
紅く色づいた左右の小陰唇に舌先を這わせ、丁寧に愛撫していく。
「ひぎぃ~~、きも、気持ちいぃ~」口唇で肉の花弁をついばむ。
舌を大きく回転させて女陰部を全体的に刺激する。
掬っても掬っても、愛液はドクドクと、とめどなく溢れてくるようだ。
お互いの粘膜と粘膜が、粘液を介して激しく絡み合う。
「チュポッ、チュポッ」
「ピチャピチャピチャピチャ」
淫猥な音色に耳をくすぐられながら、二人は背徳的な快感を存分に楽しんでいた。
割れ目の先には、パンパンに膨張したクリトリスが半分顔を出しながら、愛でられるのを今か今かと待ちわびている。
(傷ついた鳥たちへ(4)につづく・・・)
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